「自転車で90km走るとどれくらい時間がかかるんだろう?」
そう思ったことはありませんか。
クロスバイクやロードバイクでの90kmライドは、初心者にとっては大きな挑戦ですが、きちんと準備とペース配分をすれば誰でも達成できる距離です。
この記事では、自転車で90キロを走る際の所要時間の目安を、初心者・中級者・上級者別に詳しく紹介します。
さらに、走行環境による時間の違いや、信号や風向きがもたらすリアルな時間差、そして完走のための休憩・補給・姿勢のコツまで徹底解説。
これを読めば、自分に合ったペースで安全かつ快適に90kmを走り切るためのイメージがつかめます。
「次の週末、90kmに挑戦してみたい」と思った方は、ぜひ最後までチェックしてください。
自転車で90キロ走るにはどれくらい時間がかかる?

「90kmを自転車で走る」と聞くと、かなり長い距離に感じますよね。
でも、クロスバイクやロードバイクに慣れてくると、この距離は“日帰りライドの定番”として多くのサイクリストが楽しんでいます。
ここでは、実際に90kmを走るとどのくらい時間がかかるのかを、走行環境や自転車の種類ごとに詳しく見ていきましょう。
クロスバイクとロードバイクでの平均速度の違い
まず、時間を考えるうえで最も大切なのが「平均速度」です。
一般的に、クロスバイクとロードバイクではスピードに差があり、これが走行時間を大きく左右します。
| 自転車の種類 | 平均速度(平地) | 90kmの所要時間の目安 |
|---|---|---|
| クロスバイク | 18〜22km/h | 約4時間〜5時間 |
| ロードバイク | 22〜28km/h | 約3時間15分〜4時間 |
つまり、同じ90kmを走る場合でも、自転車の種類によって1時間以上の差が出ることがあるのです。
クロスバイクはタイヤが太く、空気抵抗も大きめのため、速度が少し落ちやすい傾向にあります。
一方で、ロードバイクは軽量かつ空気抵抗が少ない設計なので、より効率的に走行できます。
市街地・郊外・サイクリングロードでの所要時間比較
次に、走る環境の違いによっても時間が変わります。
信号や交通量の多い市街地ではスムーズに走れず、平均速度が落ちる傾向があります。
郊外やサイクリングロードでは、信号が少なく、一定のペースで走りやすいです。
| 走行環境 | 平均速度 | 90kmの所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 市街地 | 18km/h前後 | 約5時間 |
| 郊外 | 22km/h前後 | 約4時間 |
| サイクリングロード | 25km/h前後 | 約3時間30分 |
「信号が多い=平均速度が下がる」という点を意識しておくと、より現実的な計画が立てやすくなります。
また、風向きや道路のアップダウンも影響するため、余裕を持ったスケジュールを組むのがおすすめです。
90km走行にかかる時間のシミュレーション(初心者〜上級者別)
最後に、経験レベル別に90kmを走破する時間の目安をシミュレーションしてみましょう。
| レベル | 平均速度 | 所要時間(休憩込み) |
|---|---|---|
| 初心者(クロスバイク) | 17km/h | 約6時間(休憩含む) |
| 中級者(ロードバイク) | 23km/h | 約4時間30分(休憩30分込み) |
| 上級者(ロードバイク) | 27km/h | 約3時間40分(短めの休憩含む) |
初めて90kmを走る人の場合は、途中での補給や写真撮影などを考えると、6時間程度を目安にすると安心です。
走行時間だけでなく「楽しく完走する時間」を意識することが大切です。
ペースに余裕を持つことで、体力的にも精神的にも快適に走り切ることができます。
なぜ「平均速度=所要時間」ではないのか
「平均時速が20kmだから、90kmなら4時間半で行けるはず」と思っていたのに、実際にはもっと時間がかかる経験をしたことはありませんか。
それは、単純な計算だけでは読み取れない“現実的なロス時間”があるからです。
ここでは、平均速度だけでは計算できない時間の落とし穴を具体的に見ていきましょう。
信号や停止が与える時間ロスの影響
最も大きな要因は、信号や交差点での停止です。
市街地を走る場合、数キロごとに信号が現れ、走行リズムを断ち切ります。
たとえば、90kmの道のりに信号が100箇所あると仮定して、半分の50箇所で1分ずつ止まっただけでも、それだけで50分ものロスになります。
| 要因 | 影響時間の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 信号停止 | 30〜60分 | 市街地や交差点の多いルートで顕著 |
| 渋滞・交通混雑 | 10〜20分 | 通勤時間帯や観光地周辺 |
| 休憩・水分補給 | 20〜40分 | コンビニ休憩などを含む |
つまり、平均速度が20km/hでも、停止時間を含めると実際の“移動平均”は15km/h程度になることもあります。
休憩や補給によるペースダウン
長距離を走ると、どうしても途中で体力や集中力が落ちてきます。
特に夏場は、熱中症予防のためにも定期的な水分補給が必須です。
休憩1回あたり10分を3回取るだけでも30分の差が生まれます。
また、補給後に再びペースを取り戻すまでに時間がかかるため、休憩時間+再加速のロスを含めると実際の時間はさらに延びる傾向があります。
「しっかり休む=遅くなる」ではなく、「上手に休む=結果的に速くなる」という意識を持つとよいでしょう。
風向き・勾配・交通量の違いがもたらすリアルな差
もう一つの見落としがちな要素が、風や地形、交通環境です。
追い風が続くとラクに走れますが、逆風ではペースが一気に落ちます。
また、坂道が多いルートや、車が多い幹線道路を避けるための遠回りも、総距離を押し上げる要因になります。
| 条件 | 平均速度の変化 | 90km走行時の影響 |
|---|---|---|
| 追い風(風速3〜4m) | +2〜3km/h | 約10〜15分短縮 |
| 向かい風(風速3〜4m) | −3〜4km/h | 約20〜30分延長 |
| アップダウンの多いコース | −2〜5km/h | 約30〜50分延長 |
「平均時速×距離」だけでは導けない、“リアルな時間差”を意識することが、計画的なサイクリングの第一歩です。
次の章では、こうした現実を踏まえて、初心者でも90kmを無理なく走り切るためのペース配分とコツを解説します。
初心者が90km走破するためのペース配分とコツ

初めて90kmという距離に挑戦する時、多くの人が「最後まで体力が持つのか不安」と感じます。
しかし、コツを押さえたペース配分と補給計画を立てておけば、無理なく完走することができます。
ここでは、初心者が安全かつ快適に90kmを走り切るための実践的な方法を紹介します。
理想的な走行ペースと休憩タイミング
90kmを走る場合、初心者におすすめの平均速度は17〜20km/h程度です。
このペースなら、休憩を含めて約6時間前後で走破することができます。
| 区間 | 距離の目安 | 走行時間 | 休憩の目安 |
|---|---|---|---|
| スタート〜第1休憩 | 30km | 約1時間45分 | 10〜15分休憩(補給食+水分) |
| 第1休憩〜第2休憩 | 30km | 約1時間45分 | 15分休憩(軽食+トイレ) |
| 第2休憩〜ゴール | 30km | 約1時間45分 | ゴール後にしっかりストレッチ |
30kmごとに短い休憩を入れることで、疲労の蓄積を防げます。
「疲れたから休む」ではなく、「決めた距離で休む」という意識が、後半の失速を防ぐポイントです。
エネルギー補給と水分管理のポイント
長距離ライドでは、食べ物と水分の摂り方がパフォーマンスに直結します。
人間は1時間におよそ300〜400kcalを消費しますが、これをすべて体内でまかなうのは難しいため、定期的な補給が欠かせません。
- 1時間に1回、エナジージェルやバナナなど軽食を補給
- 水分は20〜30分ごとに少しずつ摂取(合計で1L〜1.5L)
- 夏場は塩分補給も忘れずに
また、冷たいドリンクを一気に飲むと胃が冷えてしまうため、常温または少しぬるめを選ぶのが理想です。
「喉が渇いたと感じる前に飲む」ことが、後半のパフォーマンス維持につながります。
途中で疲れないための姿勢とギア選択
走行フォームとギアの使い方も、体力を長持ちさせるうえで重要です。
初心者がよくやりがちなのは、「重いギアで無理にスピードを出そうとする」こと。
これでは脚に乳酸が溜まり、後半に脚が動かなくなります。
| 状況 | おすすめギア選択 | ポイント |
|---|---|---|
| 平地 | 軽め〜中程度 | 回転数(ケイデンス)を意識してペダルを軽く回す |
| 坂道 | 一段軽くする | スピードよりもリズム重視。息を整えながら登る |
| 下り坂 | やや重め | 脚を休めつつ惰性で走り、体力を回復させる |
また、姿勢は「背中を丸めすぎず、肘を軽く曲げてリラックス」を意識すると、長時間でも疲れにくくなります。
サドルの高さとポジション調整も、体への負担を大きく左右する重要ポイントです。
次の章では、90kmを安全に走り切るために必要な装備や持ち物を詳しく紹介します。
90kmライドに必要な準備と持ち物リスト
90kmのライドを安全に、そして快適に走り切るためには、事前の準備がとても大切です。
「思ったより寒かった」「パンク修理キットを忘れた」などのトラブルは、楽しいライドを台無しにしてしまいます。
ここでは、初心者でも迷わないように、装備・服装・点検のポイントを具体的に整理しました。
最低限必要な装備(ライト・工具・補給食など)
まずは、90kmライドに絶対に欠かせない持ち物をチェックしましょう。
| カテゴリ | 持ち物 | 目的・ポイント |
|---|---|---|
| 安全装備 | ヘルメット・グローブ・前後ライト | 転倒時の保護・視認性向上・夜間対応 |
| 修理関連 | 携帯ポンプ・スペアチューブ・タイヤレバー | パンク時の応急対応に必須 |
| 補給・休憩用 | エナジージェル・塩タブレット・飲み物 | 長時間走行によるエネルギー不足を防止 |
| 便利グッズ | サイクルコンピューター・スマホホルダー | 速度や距離の確認・ルート案内に役立つ |
最低限これらを揃えておけば、途中でのトラブルにも落ち着いて対応できます。
特にパンク修理セットは、郊外やサイクリングロードでは命綱です。
服装と天候対策のポイント
気温の変化や風の影響を受けやすいのも自転車の特徴です。
朝夕と昼の気温差が大きい日は、重ね着を前提にコーディネートしましょう。
| 状況 | おすすめの服装 | ポイント |
|---|---|---|
| 春・秋 | 長袖ジャージ+ウインドブレーカー | 脱ぎ着しやすいレイヤリングが基本 |
| 夏 | 半袖ジャージ+アームカバー | 日焼け防止と汗対策を両立 |
| 冬 | 防風ジャケット+インナーウェア | 体温低下を防ぐことを最優先 |
また、突然の雨に備えて軽量レインジャケットを携帯しておくと安心です。
汗冷えを防ぐため、速乾性の高い素材を選ぶのもポイントです。
ライド前のメンテナンスチェックリスト
90kmを無事に完走するためには、出発前のバイク点検も欠かせません。
走行中のトラブルの多くは、出発前のチェック不足が原因です。
| チェック項目 | 確認内容 | 異常があった場合の対応 |
|---|---|---|
| タイヤ | 空気圧・亀裂・摩耗 | 空気を補充し、摩耗がひどい場合は交換 |
| ブレーキ | 効き具合・シューの残量 | ブレーキが甘い場合は整備店で調整 |
| チェーン | 注油状態・サビ | チェーンオイルを塗布・クリーニング |
| ライト | 点灯・充電状態 | 予備バッテリーを携行 |
「走り出す前に5分チェック」するだけで、安心感と安全性が格段に上がります。
この準備を怠らないことが、90kmライドを“トラブルゼロで楽しむコツ”です。
次の章では、走り終えた後のケア方法や筋肉痛対策について詳しく解説します。
まとめ:自転車で90km走る時間と成功のポイント

ここまで、自転車で90kmを走る際の所要時間や、ペース配分、準備、走行後のケアまでを詳しく解説してきました。
最後に、この記事の要点を整理しながら、90kmライドを成功させるための重要なポイントをまとめます。
走行時間の目安と時間短縮のヒント
90kmライドの時間は、使用する自転車や環境、そして走行スタイルによって変わります。
おおよその目安は次の通りです。
| タイプ | 平均速度 | 所要時間 |
|---|---|---|
| クロスバイク(初心者) | 17〜20km/h | 約5〜6時間 |
| ロードバイク(中級者) | 22〜25km/h | 約4時間前後 |
| ロードバイク(上級者) | 27〜30km/h | 約3時間30分〜3時間40分 |
時間を短縮したい場合は、「信号の少ないルートを選ぶ」「補給を効率化する」「軽めのギアで回転数を上げる」といった工夫が効果的です。
また、向かい風や坂道を避けるルート選びも、平均速度アップに大きく貢献します。
安全で快適に90kmを走り切るために覚えておきたいこと
どんなに良い装備を揃えても、最も大切なのは「無理をしない走り方」です。
90kmという距離は、体力・集中力・補給バランスのすべてが試されるライドです。
- 30kmごとに休憩を取る:疲労を分散させて安定したペースを維持
- 水分は20〜30分ごとに補給:喉が渇く前にこまめに飲む
- 補給食を常備:コンビニが少ないルートでは特に重要
- ストレッチとリカバリーを習慣化:翌日の疲労を最小限に
そして何より、「時間を競うよりも、自分のペースで完走すること」を意識してください。
特に初心者にとっては、完走できたという達成感こそが次のチャレンジへの最高のモチベーションになります。
90kmライドは、誰でも適切な準備と計画があれば達成できる距離です。
この記事を参考に、自分に合ったペースとスタイルで、ぜひ次の週末にチャレンジしてみてください。

