「壱」や「弐」「参」など、昔ながらの漢数字をスマホやパソコンで入力したいけれど、やり方がわからない…そんな経験ありませんか?
実はこれらの漢字、「旧字」と思われがちですが、正式には「大字(だいじ)」と呼ばれ、契約書や香典袋などの改ざん防止やマナーのために今も使われている重要な文字なんです。
この記事では、「数の旧字(大字)」の意味から、スマホ(iPhone・Android)やパソコン(Windows・Mac)での入力方法までを、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。
さらに、法律上で使う必要があるケースや、知らないと恥をかくマナー面の使い方もバッチリ網羅。
この記事を読めば、「壱・弐・参」の入力と使い分けにもう迷いません。
数の旧字(大字)とは?日常でなぜ使われるのか

この章では、「壱」や「弐」といった漢数字の旧字――実際には「大字」と呼ばれるものについて、基本的な意味や背景をわかりやすく解説します。
日常で見かける機会は少ないかもしれませんが、実は重要な場面で今も使われている漢字表記なのです。
旧字と大字の違いをわかりやすく解説
まず混同しやすいのが、「旧字」と「大字」の違いです。
「旧字」とは、現在の常用漢字が制定される前に使われていた昔の字形を指します。
たとえば「国」の旧字は「國」、「広」は「廣」といった具合ですね。
一方、「大字(だいじ)」とは、特に数字を改ざんされないようにするために使われる、複雑な漢字です。
例として、「一・二・三」は簡単すぎて、あとから線を足すだけで「十」や「千」に改ざんできてしまいます。
そこで登場したのが、「壱・弐・参」といった改ざんされにくい漢数字なのです。
| 意味 | 小字(通常の漢数字) | 大字(改ざん防止用) |
|---|---|---|
| 1 | 一 | 壱(壹) |
| 2 | 二 | 弐(貳) |
| 3 | 三 | 参(參) |
どうして「壱・弐・参」などが使われるのか?
結論から言えば、数字の不正改ざんを防ぐためです。
たとえば、「金一万円」と書かれていた領収書に、横線一本加えられると「金二万円」に見えてしまいますよね。
ところが「金壱萬円」と書けば、線を加えて別の文字にすることは非常に難しくなります。
このように、大字はセキュリティ目的で使われる漢数字というわけです。
また、法律でも指定されており、戸籍や登記などでは「壱・弐・参・拾」などの大字を使うことが義務とされている場合もあります。
これは、明治時代から現代まで続く正式なルールでもあるんです。
つまり「大字」はただの古めかしい漢字ではなく、今も活用されている実用文字なのです。
大字の一覧表と読み方まとめ(壱〜萬)
ここでは、大字として使われる代表的な漢数字を一覧でご紹介します。
それぞれの読み方や、どんな場面で見かけるのかも一緒に確認していきましょう。
一〜十までの大字と意味
大字は、基本的に一〜十までに使われることが多いです。
以下の表は、小字(通常の漢数字)と大字の対応表です。
| 数字 | 小字(通常の漢数字) | 大字(旧字) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 1 | 一 | 壱(壹) | いち |
| 2 | 二 | 弐(貳) | に |
| 3 | 三 | 参(參) | さん |
| 4 | 四 | 肆 | し |
| 5 | 五 | 伍 | ご |
| 6 | 六 | 陸 | ろく |
| 7 | 七 | 漆 | しち |
| 8 | 八 | 捌 | はち |
| 9 | 九 | 玖 | きゅう |
| 10 | 十 | 拾 | じゅう |
このように、大字は画数が多く、見た目にも重厚感があります。
壱・弐・参などは祝儀袋や領収書などでも目にしたことがある人が多いでしょう。
百・千・万の大字と現代での使用例
十までの数字に加え、百・千・万にも大字が存在します。
こちらも表でまとめて確認しましょう。
| 数字 | 小字 | 大字 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 100 | 百 | 佰、陌 | ひゃく |
| 1,000 | 千 | 仟、阡 | せん |
| 10,000 | 万 | 萬 | まん |
「萬」だけは、今でも名前や看板などで見かけることがある大字です。
一方、佰・仟・陌・阡などは一般の文書にはほとんど登場しません。
とはいえ、昔の契約書や、伝統的な文書には使われていることもあるので、知っておくと便利ですよ。
スマホで「数の旧字」を簡単に入力する方法

「壱」や「弐」「参」などの大字(旧字)を、スマホで入力したいと思っても、なかなか見つからないことがありますよね。
でも安心してください。iPhoneでもAndroidでも、ちょっとしたコツを知っていれば、誰でも簡単に入力できます。
iPhoneでの入力手順(日本語かな・ローマ字)
iPhoneの標準キーボードを使えば、大字は通常の変換候補から出せます。
以下のように操作してください。
| 操作 | 手順 |
|---|---|
| ローマ字入力 | 「ichi」と入力 → 変換候補に「壱」が出ることがあります |
| かな入力 | 「いち」と入力 → 「壱」や「壹」が変換候補に出る |
| ピンポイントで出す | 「だいじ」または「きゅうじ」などと打つと候補に出る場合も |
うまく変換されない場合は、「漢和辞典」アプリや「大字」一覧のサイトからコピペするのもアリです。
Androidでの入力方法と注意点
Androidスマホの場合も、日本語入力アプリ(GboardやATOKなど)によって変換結果が異なります。
多くの場合、「いち」「に」「さん」などを入力すると、通常の数字に加えて大字も候補に表示されます。
- 「いち」→ 一、壱、壹、①…などが表示される
- 「に」→ 二、弐、貳、②…など
それでも表示されない場合は、入力アプリの辞書機能を使って、大字を登録する方法もあります。
Gboardの場合は、ユーザー辞書に「いち」→「壱」など登録すると便利ですよ。
便利なキーボードアプリや変換の裏技
標準の変換で出ない場合、以下のような方法もあります。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| ユーザー辞書 | 読み「いち」→「壱」などを登録しておけば確実に出せる |
| 辞書アプリ | 「大辞林」「漢字源」などからコピペ可能 |
| 変換支援アプリ | 「日本語手書き入力」「mazec」などを使うと漢字が探しやすい |
「どうしても変換できない…」という場合は、コピペと辞書登録が最強の解決策です。
パソコンで「壱・弐・参」などを入力する方法
スマホに比べると、パソコンではキーボードから直接漢字を入力することが多いですよね。
ここでは、WindowsとMacのそれぞれで「壱」「弐」「参」などの旧字(大字)を入力する具体的な方法を紹介します。
Windowsでの変換手順(IME・ATOK)
Windowsで日本語を入力しているとき、多くの人は標準の「Microsoft IME」か、有料の「ATOK」などを使っていると思います。
どちらでも、以下のように操作すれば大字を入力できます。
| 入力 | 変換候補に出る文字 |
|---|---|
| 「いち」 | 一、壱、壹 など |
| 「に」 | 二、弐、貳 |
| 「さん」 | 三、参、參 |
| 「じゅう」 | 十、拾 |
注意点:標準IMEでは、変換候補に出ない場合があります。
その場合は、右クリックで「追加辞書を有効化」してみたり、「変換候補の詳細表示」で探してみてください。
Macでの入力手順(ことえり・Live変換)
Macでも操作は似ていますが、キーボードのレイアウトや変換エンジンが少し異なります。
Mac標準の日本語入力(ことえりやLive変換)では、以下のように入力してみましょう。
- 「いち」→ 「壱」「壹」が出ることが多い
- 「に」→ 「弐」「貳」
- 「さん」→ 「参」「參」
Macの場合も、候補が出にくい場合はユーザー辞書を活用するのがおすすめです。
「環境設定」→「キーボード」→「ユーザー辞書」で、自分専用の変換登録ができます。
入力できない時の対処法・コピペ用一覧も紹介
どうしても変換候補に出ないときは、確実に使える方法として「コピペ」があります。
以下に、よく使われる大字をまとめておきますので、コピーして使ってください。
| 数字 | 大字(コピー用) |
|---|---|
| 1 | 壱(壹) |
| 2 | 弐(貳) |
| 3 | 参(參) |
| 10 | 拾 |
| 100 | 佰、陌 |
| 1,000 | 仟、阡 |
| 10,000 | 萬 |
大字が必要な場面では、「変換に頼らずコピペ」ですぐに対応できる準備をしておきましょう。
数の旧字を使うべき場面とは?法律・書式のポイント

「壱」「弐」「参」などの旧字(大字)は、単なる飾りではなく、正式に使うべき場面があります。
この章では、大字が活用される具体的なシーンや、法律上のルールについて解説します。
領収書や契約書での使用例
最もよく使われるのが領収書や契約書など、金額に関する書類です。
通常の漢数字は、わずかに線を足すだけで簡単に別の数字に改ざんできてしまいます。
| 元の金額 | 改ざん例 | 対策 |
|---|---|---|
| 金一万円 | 「|」追加 → 金十万円 | 金壱萬円 と表記 |
| 金三千円 | 「L」追加 → 金七千円 | 金参仟円 と表記 |
このように、大字は改ざん防止のためのセキュリティ対策でもあるんです。
冠婚葬祭などの場面でも、「金壱萬円」や「金参千円」といった表記が見られます。
戸籍・登記など法的文書に使うルール
実は、大字の使用は日本の法律でも定められていることがあります。
以下のような法令では、大字の使用が「義務」とされています。
| 法令名 | 内容 | 対象の大字 |
|---|---|---|
| 戸籍法施行規則 第31条 | 年月日を記載する際には大字を使用 | 壱、弐、参、拾 |
| 商業登記規則 第48条第2項 | 金額・日付・番号などの記載に大字を使用 | 壱、弐、参、拾 |
つまり、「壱・弐・参・拾」は法的に認められた正式な表記というわけですね。
ただし、「陸」や「玖」など他の大字は、法律上の義務ではありません。
香典・祝儀袋などマナー面での使い方
フォーマルな場面では、見た目の品格や伝統を重んじる意味で大字が使われます。
たとえば、香典袋やご祝儀袋の金額欄では、以下のように表記します。
- 香典:「金壱萬円」「金参仟円」など
- 祝儀:「金伍萬円」「金拾萬円」など
この場合は法律ではなく、慣習・マナーの範囲ですが、知っておくと恥をかきません。
社会人として正式な書類や贈答を行うなら、大字の知識は必要不可欠です。
まとめ|入力方法さえ知っていれば、大字は怖くない
ここまで、「壱」「弐」「参」などの旧字――実際には大字と呼ばれる漢数字の世界について、基本から入力方法、活用シーンまでをじっくり解説してきました。
最後に、この記事の要点を振り返ってみましょう。
| ポイント | 概要 |
|---|---|
| 大字とは? | 「壱・弐・参」など、改ざんを防ぐための特別な漢数字 |
| 使われる場面 | 領収書・契約書・法的文書・祝儀袋など |
| スマホ入力 | 「いち」などと入力し、変換候補に出す/辞書登録・コピペで対応 |
| PC入力 | IMEやMacの変換機能で可能。出ないときはコピペか辞書登録 |
| 法律上の扱い | 「壱・弐・参・拾」は戸籍・登記で使用が義務化されている |
漢字入力のちょっとした工夫で、大字は誰でも使える身近なツールになります。
いざという時に「入力方法がわからない…」と焦らず、この記事の方法で確実に対応しましょう。
そして、大字は単なる古い文字ではなく、「意味のある正式な表現」であることも、ぜひ心に留めておいてください。

